婚外でワンナイトした人が早漏だった日のこと
(※本日の私の日記)
昨夜の出来事を誰にも言えないから、ここにそっと書いておく。
いや、正確には「言えない」というより、言っても誰も信じないレベルで一瞬だったからである。

婚外で知り合った彼。
メッセージでは大人っぽくて余裕があって、「ゆっくり丁寧にするタイプ」みたいな雰囲気を漂わせていた。
プロフィールにも、“落ち着きが取り柄です”とか書いてあって、妙に説得力のある顔だったし。
だから私は勝手に想像してたのだ。
——ホテルに入って、軽くお酒飲んで、ちょっとくっついて、じわじわ距離が近づいて…みたいな、いわゆる“大人の余裕ムーブ”を。
だが現実は違った。
めちゃくちゃ違った。
ホテルに入った瞬間から、彼のテンションが一気に急上昇。
私の腰に手を回したあたりで「あ、これは…中学生の初デート並みの勢いだ」と薄々感じていたのだが、まぁたまには熱量高いのも悪くないかと思って受け入れた。
——問題はその後である。
服を脱ぐスピードが早い。
いや、早いを通り越して、ほぼ手品。
あの人、絶対どこかで練習してると思う。
そして私が「じゃあ…」って感じでちょっと触れた瞬間、
彼の呼吸が ヒュッ と乱れた。
「え? そんなに? 今の? 触ってすらいないんだけど…?」
と心の中で突っ込みながらも、まあこれはこれで可愛いかもしれないと優しい目で見守ることに。
しかし。
そこから先が、とにかく早かった。
驚くほど早かった。
車で例えるなら、駐車場から出た瞬間に時速120キロ。
音ゲーでいうなら、チュートリアルなしでいきなり最終ステージ。
ビールで例えるなら、プルタブ開けた瞬間に全部吹き出すやつ。
私はまだ、「じゃあこれから…?」の構えにも入っていない。
メイク落ちる覚悟すら決まってない。
むしろ、照明のスイッチどれ?」って部屋の壁を探していた段階。
それなのに——
彼は すでに山を越えていた。
思わず、
「えっ、今の、ハイライトだよね?」
と確認したくなったけれど、さすがに傷つけると思って口にはしない。
でも彼はなぜか誇らしげに、
「君が可愛いから…抑えられなくて…」
みたいなセリフを言ってくる。
いや、違う。
可愛いとかもう関係ない。
これはほぼ反射。
膝をトンカチで叩いたときに勝手に動くあの感じ。
そして私は、
「えっと…まだ触ってもないよ?」
と言いかけて飲み込む。
大人だから。
人妻だから。
余裕ある女を演じたいし。
その後、案の定、彼は「ちょっと休めばすぐ復活する」みたいな男特有の強気発言をしたが、復活の兆しは完全にゼロ。
無風。
深夜の海くらい静か。
その間、私は暇すぎて、部屋のリモコンのボタン全部押して照明の色試してた。
ホテルのリモコンって、なんであんなにボタン多いんだろう。
部屋のライトが急にピンク色になって、ひとりで笑ってしまった。
30分ほど経ち、彼が申し訳なさそうに言う。
「ごめん…今日は緊張しちゃって…」
いや、絶対緊張とかじゃない。
あなた、秒速でピーク迎えるタイプなだけだ。
むしろ私は「次は時間伸びる可能性あるの?」ってそっちのほうが気になっていた。
だってもし次も同じ感じなら、もうデート時間の8割が休憩タイムになるじゃん。
それ、ほぼ温泉だよ。
婚外じゃなくて療養。
でも不思議と腹は立たなかった。
なんかもうここまで早いと、むしろ清々しい。
逆に面白すぎて、今日の出来事は半分くらいコメディとして記憶に残る気がする。
帰り道、駅まで歩きながらふと思った。
「こういうワンナイトも悪くないかも」って。
期待通りじゃなくても、これはこれでネタになる。
SNSには書けないけど、日記には書ける。
誰かが読むかもしれないけど、それはそれでいい。
人生って、こういうしょうもない夜があるからこそ楽しいんだよね。
大人の恋は、シリアスすぎないほうがちょうどいい。
さて。
次は…もう少しだけ、余裕のある人に会いたいかな。
いや、別に早い人が悪いわけじゃない。
ただ——
できれば、照明の色を試す時間より長く楽しみたい。
そんなことを思った、婚外人妻の夜でした。
※婚外活動に関しては、基本的にtinderとJメールの(人妻掲示板)のみ推奨しています。
その他のアプリや出会い系やライン登録系は使ってませんので・・・。あしからず。
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